cannes_2013

6月17日(月) カンヌレポート

こんにちは!レポート担当3日目の池田です。

6月17日はついに受賞式がはじまりました!

受賞式自体の参加が初めてだったこともあり、会場の盛り上がりに興奮しました。世界中の人に喝采を浴びている様子を目の当たりにすると、素直に羨ましい!!と感じました。

今回の受賞式では「creative effectiveness」「promo&activation」「PR」「direct」の部門の発表となっていて、特に印象にのこっている、2部門でグランプリを受賞した作品をご紹介します。


「Dumb Ways to Die」

この作品はメトロ・トレインズという鉄道会社が鉄道事故を防ぐために始めたプロモーションです。

かわいいキャラクターがひたすらグロテスクな死に方をしていくシーンを延々と流しています。

この作品の大きな特徴は、とにかく確実な結果をたたきだしているところです。
実際にこのプロモーションのあとに、鉄道事故が21%も軽減され、アニメーションで使用している曲は28カ国でダウンロードされ、またyoutubeやtumblrなどのソーシャルメディアを利用してバズらせて6千万ドル(=日本円でいうと60億ぐらい?)の広告効果を生み出しています。

特に動画などのクリエイティブだけで21%も鉄道事故が軽減されたというのが、大きな功績だと感じました。

またネットで話題にさせていく設計もしっかり作られていて、使用している曲は同じフレーズをリピートする曲の構成になっています。その結果覚えやすいフレーズのおかげで、主題歌をユーザーが歌っている動画もアップされ、ネットでの広がり方も計算してできているムービーだと感じました。

SNSが主流になっているなかで、動画もただ一方的にメッセージを伝えるのではなく、アップされた後に、ネット上でどのような広がり方をするのか、コミュニケーションを緻密に計算した施策です。

その他の受賞作品に関しても、例えばロシアの道路工事の施策で、修繕が必要な道路に政治家の似顔絵を書いて見せしめることで早急に道路工事の修繕に繋げた施策など、社会問題に対して、広告が的確なアプローチで、そして確実な結果を残している作品が受賞していました。

また、受賞式の前にコカ・コーラのセミナーに参加したのですが、そこでとりあげていた内容もコカ・コーラが社会問題に関して商品の特性と絡めてPRをうってきた歴史を語っていて、広告の与える影響力や意味を改めて感じた1日でした。

引き続き、様々な視点でレポートしていきます。よろしくお願いします!