cannes_2013

6月19日(水)カンヌレポート その3

こんにちは、伊藤です。

 

カンヌも4日めを迎え、参加者はますます増加、どんどん盛り上がってきています。
セミナーは毎度長蛇の列が形成されるようになり、中に入るまでに一苦労するように
なってきました。

 

さて、昨日はついに、アイスタ本領域であるサイバーライオンの授賞式がありました。
各所でレポートや考察が上がっていることと思いますので、
授賞式で起きたサプライズと、個人的に気になったサイバー作品をご紹介したいと思います。

 

各部門のGOLD紹介途中でヤングライオンの表彰も行われるのですが、
サイバーのヤングライオン表彰後、各部門のTOP全員が舞台に上がり、
ヤングライオンGOLD受賞者と記念撮影を行ったのです。なんというサプライズ。



こんな豪華な顔ぶれが揃うことは滅多にないでしょうから、
会場中大盛り上がりでフラッシュの嵐となっていました。
60周年の特別な会だからかもしれませんが、こんなことってあるんですね。
ヤングライオンを目指すチャンスのある方は、来年以降ぜひ頑張ってください!

 

では、つづいて気になったサイバー作品を。
こちらはニュージーランドの「V」というエナジードリンクの施策です。
「”V”なら、できないこともできるようになる」というコンセプトの基、シンプルな施策で
大きな結果を残しました。(今プレゼンビデオが見つからないので、コピーなど
ややまちがいがあるかもしれません、すみません)

 

内容は、キネクトをハックして、動くだけで音楽が奏でられるというもの。
これだけ聞くと「それだけ?」って感じがしますが、その精度がすばらしいです。

The V Motion Project from Assembly on Vimeo.

 

壁面へのプロジェクションが行われ、非常にダイナミックかつカッコイイ内容になってます。
ちょっと動くだけで、だれでもミュージシャンになれちゃいますね。
キネクトへのハックは以前からずいぶん行われていますが、
アウトプット的な意味でここまでの精度のものは過去なかなか無いのではないでしょうか。

 

結果、この施策はとんでもないレベルで「できないこともできるようになる」というコンセプトを
実現してしまいました。これで作られた曲を実際に発売し、
(おそらく現地の)ランキングTOP10圏内に5週にわたってランクインしたということです!

 

シンプルアイデアながら、それを高次元にまで突き詰めて調整し、
コンセプトを実現させるまでに至ったその技術力は本当にすばらしいです。
※技術的な解説はこちらにありますので、お時間のある方はどうぞ!

 

Hackistでも過去あつかったことのあるキネクトをうまく利用した作品として
今回の事例を取り上げましたが、ショートリスト内にはiPhoneやiPadを利用する作品は数有れど、
キネクトのようなデバイスを利用した作品はそう多くありません。

 

身体の体験というのは手のひらだけの体験よりも深く、印象深くなるはずです。
もはや与えるだけでなく、体験を提供する広告が主流となってきた今、
(手軽さ・アクセスしやすさには劣りますが)手のひらだけでなく、
さまざまな動き・声・体温・まばたき・吐息・表情・心拍数などなど…
身体がトリガーとなった広告が、今後増えていくのではないかと考えてしまう一日でした。

 

では引き続き、カンヌレポートをお楽しみに!