こんにちは。Junpei Qawasakiです。
カンヌから色々とネタを持ち帰り、「さて、何からやろうかな」と思っていたのですが、どうやらGoogle I/Oでバラまかれたダンボールがアツいらしいと聞いたので、詳細も調べずに作ってみました。
まずは材料を調達。
Web情報では「ピザ屋の箱が良いらしい」などと噂になってますが、フツーに考えてピザ屋が持ってきたものは油で使い物にならないのでやめましょう。多分、ただのアメリカンジョークです。
ホームセンターでも文房具屋でも大体の材料は手に入るのですが僕は浅草橋の「シモジマ」という卸店で買いました。
[材料]
ダンボール(Sサイズ)× 2
ダンボールカッター
35mm焦点のルーペ
ガムテープ
輪ゴム(使わなかった)
総額大体700円くらいです。
ダンボールが切りにくいのは目に見えていたので、専用のダンボールカッターを買ってみました。
が、
結局細かい作業には向かないです。あったら良いなレベルです。
細かいニュアンスにこだわりたい方は薄めのダンボールと精密カッターでやった方が良いです。
材料が揃った所でいざ制作、と思ったのですがクリエイティブ集団たるもの、型紙通りにやっても何も面白くないので、自分のクラフト力となんとなくイメージで作ってみました。
そして出来あがった「スーパーオキュラス」がこちら。
一点だけ補足しておくと、僕はテックな人なので、造形力とか美術力とかそういうのは完全に雑草的なレベルでしかないです。クラフト力に関しては完全な「雑魚」だと思ってください。
レンズ、推奨は多分40mmくらいの両面凸型の単焦点レンズなんだと思うのですが、今回は小学生文具コーナーにあったルーペを穴の内側に貼付けて代用しています。
スマートフォンもとりあえず見れればよいのでガムテープで固定しています。
つまり、かなり「雑」なつくりです。
色々なブログで自作ダンボールが取り上げられてますが、造形の雑さに関しては随一という自信があります。
ダンボールVR(CardBoard)用のアプリはかなり実装カロリーが高そうだったので動作確認はGoogleから配布されてるデモアプリで行いました。
実際に体験した画がこちらになります。
VRは没入感と引き換えに第三者から見るとまぬけという欠点があります。
なのでスーパーオキュラスはかっこいい目を前面にあしらってます。
やってる側はとても楽しそうで、外から見ると不気味です。
似合う人と似合わない人がいるのが不思議。
ちなみに中ではこんな画面が見えてます。
オキュラスリフトもそうなのですが、「視差」を利用して3D映像が見れるのもヘッドマウントディスプレイの特徴です。両目に対してそれぞれ同じ絵を投影します。
今回のプロトタイプは覗き穴の間隔もレンズと画面のレンジも適当だったのですがそれでもそれなりに3Dで見えました。
CardBoardのデモアプリはスマートフォンのジャイロセンサを利用していてヘッドマウントした時に気持ちよくジャイロが動いてくれるので、この労力の割に出来上がりの体験はしっかりしてるという印象で、初体験の人に割と楽しんでもらえました。
今回は別作品の都合で制作にあまり時間をかけれなかったのですが、ちゃんと焦点を合わせたり磁石でハードウェアキーを押せるようにしたり、コンテンツを工夫すれば可能性はかなりありそうです。
Googleから型紙も公開されてるので、キッチリ作りたいA型の方は型紙を使いましょう。ざっくり作りたいO型の方は僕のように勘で作った方が精神的に楽です。
ちなみに海外では組み立てるだけの製品版が19$くらいで売られてるそうです。
でも、輸送を考えると割高なのと自分で作った方が楽しいので自作をおすすめします。
こんなプロトのダンボール箱ですが、色々と打ち合せに持っていったりと予想外に活躍してます。
個人的にはこの分野にGoogleが全力を注いで来るとは思ってないのですが、スマートフォンがただの携帯電話じゃなくその性能をフルに使ったコンピュータとして次のステージに行く可能性は感じています。
あと、何より低コストでオリジナルなハードが作れるのが気に入っております。
みなさまも是非チャレンジしてみてください。
では。