MUSIC PACHI PACHI

日用品に新たな切り口を「MUSIC PACHI PACHI」

こんにちは!
新米3人衆 平川 中川 剣持です。

Maker Faire 2015に出展した「MUSIC PACHI PACHI」についてご説明致します。
pachi_img

僕らのコンセプトは「日常をもっと楽しく、そして使われるモノにする」でした。

MUSIC PACHI PACHI」は、仰々しい名前をしておりますが、実際はただの爪切りです。
爪を切る時、なんとなく頭の中でリズムを取りながら切っていることってあるなと気づいた時
もしかすると、「爪を切ることをもうちょっと楽しく出来る」のではないか?

爪を切ると言う日常的な行動にちょっとしたクリエイティブを加えて、音楽を演奏できるようにしたら、楽しいんじゃないだろうか?ということで今回は爪を切ると音楽が鳴る「MUSIC PACHI PACHI」を作る事に決めました。

デザイナーの中川が今回の全体の企画と、展示する際で人の目を引くためのキャプションのデザインを作成し、
大学時代から音楽を作っていた剣持が、爪を切るという日常に彩りを加える音楽を作り、
その動き部分のプログラミングをエンジニアの平川が制作致しました。

「MUSIC PACHIPACHI」の仕組みは今回ArduinoProcessingを使用しました。爪を切るとスイッチが作動し、Arduino側からシリアル通信を飛ばします。

Processingが通信を得ると予め保存してある音響のデータをランダムで吐き出す、という仕組みになっています。
また吐き出す音のデータのバッファ数を読み取り、PC上にカラフルな波形を描くちょっとした遊び心も仕込んでいます。
音源もどんな音にでもマッチするようなスネアやクラップなどの音を用意しました。
また、バックグラウンドで流す音楽もEDMとDubstepを混ぜた今風の音楽を制作致しました。

MFT3

実際に出展してみると、
老若男女問わず色々人が手に取って、遊んでくれました。
特に小さい子がとても興味を持ってくれたのが印象的でした。
楽器が弾けない子でもカスタネットみたいに使ってリズムを取って楽しんでくれたので良かったです。

 

今回新卒3人で初めて、ものを作り、展示してみたのですが、
終わってみると今後に活かすための色々な反省や、課題が沢山見える良い機会でした。
特に今回は、爪切りにスイッチを仕込むというアナログな仕組みだったため
「PCと繋がなくては楽しむ事が出来ないの?」という根本的で重要な問題に直面しました。
例えばシリアル通信を無線化することで、どこでも切れるようにしてみたり、
ケーブルを使わずにどこまで使いやすいものにしていくか、
子供が本当に楽しめる「爪切り」に落とし込んでいくための可能性や課題がたくさん見えました。

スイッチに反応して音を鳴らす仕組み自体はとてもシンプルなものなので、
日常に転がっているどんなものでも「遊び心」は付け足せることを再度確信致しました。
(例えば、昔話を朗読してくれるトイレットペーパーとか面白いかもしれないですね…)

エンジニア視点としては今回が初の電子工作、Arudinoだったのですが、
難しいように思えてやってみたら意外とシンプルな記述でとっつきやすい感じがしました。
今後はスイッチを押すだけじゃなくて、温度で反応させてみる、電気の通りで反応させてみる。
などなど色々とできる範囲は沢山あるなと感じました。

来年は子供がもっと取っ付きやすくて楽しいものを制作して参りたいと思います!!