デバイス担当のクモンです。
最近「書く音をセンシングする」というお題があったので
身近にある圧電素子を使って書く時に発生する振動をセンシングするセンサ作ってみました。
参考:http://arduino.cc/en/Tutorial/Knock
圧電素子って聞くと条件反射的に「うっ!」となりがちな言葉ですが、
意外と身の回りに溢れているいわゆるスピーカに使われている素材です。
例えば、「目覚まし時計」「ストップウォッチ」等
音を発するものを分解すると大抵入ってます。
今回は100均で買ってきたストップウォッチをHackしました。
【ストップウォッチの分解】※右側の円盤状のものが圧電素子
【圧電素子】

圧電素子(水晶や特定の種類のセラミック)は「圧電効果」という物理的特性をもってます。
具体的に、
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力を加える ⇒ 電圧発生(圧電効果)
電圧をかけると ⇒ ひずむ(逆圧電効果)
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という不思議な力です。この特性は、固体結晶内のイオンの配置に秘訣があるんですが、
今回割愛します。
身の回りにあるスピーカはこの特性(逆圧電効果)を利用してます 。
①電気信号で
②圧電素子をひずませて
③空気を振動させて
④音を発する
圧電スピーカーの仕組みです
仕組みも簡単だし安いので、
今回はこの「圧電効果(力を加える ⇒ 電圧発生)」
を利用した振動センサつくってみました。
【使ったもの】
•Arduino Uno
•抵抗:2.2MΩ x 2
•圧電素子(ストップウォッチ)
【回路図】

【デモ】
今回は、分かり易いよう圧電素子がひずむとLEDが光るというものをつくりましたが、
このスイッチングシステムはいろんなものに応用がきくと思います。
例えば、
【1】HACKistでも開発している、「インタラクティブ閃光玉」
コレは、マイクから入ってくる「音」をトリガーとして電球が光るシステムですが、
地面にこの振動センサを仕込むことで振動をトリガーとして
歩いた所を光らせることができたり。
また、
【2】オリジナルの打楽器
⇒センサつけた身の回りのものすべてが打楽器になったり
【3】窓ガラスにはっつけることでの防犯対策
⇒スマホ連携することでリアルタイム監視とか
【4】家の扉につける事で行動の監視
⇒例えば介護の為(毎日トイレ行ってるのかとか)の行動監視
とかとか、意外と身の回りは振動による情報伝達が溢れているので
振動をスイッチングのトリガーとした場合いろんな可能性が広がります。(手軽に)
ノックしたら扉の鍵が開くというもの作っているひともいたり。
私は【2】に着目しており、つぎはPureData(Pd)とこの振動センサを連携させ
様々な音響を生成するデバイスを作ってみようと思います。