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【SXSW2017】成功の裏にいつもあるのは地味で大切な作業。

SXSW2017が終わり、テキサスから帰国して、早くも1ヶ月が経ってしまいました、、、SXSW2017派遣メンバーの横山です。

今年で4回目のトレードショー出展を果たし、無事に4日間戦い抜いた「HACKist」なわけですが、本記事では、「【SXSW2017】HACKist、四度目のオースティンの大地を踏む」でご紹介した5つのプロダクトの現地での準備風景と、日本〜現地で設営を終えるまでの裏方の苦労話から一つ、お話しようと思います。

まずは現地の準備前の風景。

去年に引き続き3ブース(約9メートル)借りたので、相変わらずの広さ!
出展企業の中でも3ブース横につなげて展示しているところは、単独の出展ではめずらしいのではないでしょうか。

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到着すると、日本を出る前にオーダーしたモニターなどの備品が各ブースに届けられています。
今回も日本から発送した(苦労して税関を通過させた)荷物を宿からトラックの荷台に乗せて運び、みんなで開梱、組み立てていきます。

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こちらは今回の目玉、Invisible Force(IF)の筐体組み立て風景です。
現地でのテストも無事に終えることができました。
やはり現場入りから気づくこともあり、このあとIFで使うブロックをスプレーで白く塗るなど、現場での対応が必ず必要なのもこういう所ならではですよね!

トレードショーが始まってからも、やはりIFは派手で音もでかいため、周囲の注目を集めていました。体験したいという方が続出していました。

テスト風景動画はこちら

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IFに続いてTREKTRACK、Talking POP、 JACH、RePHubもどんどん展示していきます。

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前回よりも長くなったターポリンも全員協力して設置します。

Invisible Forceで使用予定だったノートPCがパワー不足で使えないなどのトラブルもありましたが、今回もなんとか無事に、2日間の設営と動作確認を終えることができました!

、、、そして、ここからが裏方の話。

トレードショーに出展するには、あたりまえですが、現地で展示する実物をはじめ、ターポリンや什器、説明パネルなどの付属品も用意しなければなりません。そして現地の運営ともやり取りしないといけないことが多くあります。
また作ったものは現地に輸送しなければならないので、そこを円滑に進めることができるか、というのもトレードショーを成功させるにあたって非常に大事なキーとなります。

そして、実はここがなかなかめんどくさい。

今回はそのめんどくさく、もっとも裏方っぽい「出展関連物の発送」についてお話をしようと思います。

輸送方法はなにがいいのか

今回、最初に、そして初めてトライしようとした方法は展示会場の機材・設営周りをすべて取り仕切っているFREEMAN
という会社に事前に荷物を送り、トレードショー準備が始まる日に、ブースまで届けてもらうという方法でした。

結果、今回も、いつもお世話になっているFedExで宿泊先に輸送→メンバーで現地まで運搬という方法を取ることとなってしまったのですが(理由は後ほど)、次回SXSWに荷物を送るときはこの方法がいい思いました。
アメリカまでの輸送費(FedEx)+現地の輸送費(FREEMAN)で、ちょっと値は張るかもですが、現地でのオペレーションがだいぶ効率的になります。

ただしこの方法も、送る時期によって一時保管の倉庫かトレードショー会場かで送り先が違ったり、ちょっと注意は必要です!

ルールの確認は入念に!

先ほど、結局今回も宿泊先までの輸送なったと書きましたが、何故そうなったのでしょうか?今回の理由は梱包にあったのです。

今回梱包した荷物はこのような感じです。

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前回(SXSW2016)送ったときはダンボールとガムテのみの包装でしたが、今回は綺麗にまとめてラップでぐるぐる巻き。
梱包作業はメンバーみんなで行ったのですが、流石に手際も良くなっており、梱包にはさほど時間はかかりませんでした。

梱包も終わり、集荷表も書き、集荷も依頼済み、「あとは待つだけ」と思ったその時、、、

最終確認のため見返していたSXSWの出展者用ポータルサイトで見つけてしまいました。

「Freeman will accept crated, boxed or skidded materials」

ちゃんとダンボールに入ってるか、木箱に入ってるか、スキッド?に乗ったものしか受け付けませんとのこと。

気づいたのは集荷時間の30分前、、、。
危なかったです。気づくのがあと一歩遅かったら、危うくアメリカに荷物がついてから送り返され(るか行方不明になっ)て、展示が全て台無しになるところでした、、、。

輸送周りの手配を一緒に行っていた公文さんに、即効電話で相談、プチ会議の結果、今回も宿泊先へ荷物を輸送することに。
そして例年通りそこから自分たちの手で会場まで運ぶことになりました。

みなさんも、得意先からもらった仕様書を納品前によくよく見直したら仕様が違って、作り直し、、、なんて経験はないでしょうか?

自分は普段エンジニアとして働いているのですが、今回の一件はそれに近いものがあるなと感じました。
やはり、しっかりと事前にドキュメントを理解するってことが、何事においてもものごとの出発点だなと再認識しました。

最大の難関、税関申告書

さて、FedExに集荷依頼して、梱包したら、終了か?と思うのですが、そういうわけにもいかないのです。

そう、集荷時に「税関申告書」も書いて提出しなければならない。
この申告書、海外に荷物を送ったことのある方ならわかると思いますが、非常に細かく書かなければならない。

そしてただでさえ厄介な輸送で、この税関を通す作業が一番手間がかかります。
HACKistは2016年も2017年もこのフェーズでヒヤヒヤしました。最悪、荷物が届かないですから。

今回、一番大きな例を上げるならば、IFの筐体をwoodshelfとしたのですが、これまた税関で引っかかってしまったんですね〜。

2016年はTシャツ、つまり綿で引っかかってますから、やはり植物の持ち込みは厳しいことが伺えます。

今回は3回ぐらい、税関を通してくれるFedExの人と電話やメールのやり取りをしてどうにか通ったのですが、木の学術名称まで聞かれたり、最初大雑把に書いてしまうと、あとでより細かく聞かれることを学びました。

HACKistがSXSWに出展を始めた頃からずっと、この税関周りの対応をメインで行ってくれている公文さんが、FedExからメールが来る度に「またか、、、。もうやだ〜。」とうんざりしていたのが印象に残っています、、、。笑

余裕を持った対応を。

HACKistの実体験を踏まえてご紹介したSXSW出展の裏方、いかがでしたでしょうか。

これからもSXSWに限らず色々な場へ可能性を探しに行くHACKistとしてはこの辺の地味な知見でも次に生かし、より制作に集中、余裕を持った対応、そして安心して現地入りできるようにしたいと思います!